ブスのバイブル(本編)

ブスは何をやっても人に嫌悪感を抱かれるものだ。

本来、ブスは淘汰される人種だった。

オシャレな服も髪型も派手な化粧も、かつては美男美女だけのものだったが、近年では誰もがそういった物を手にすることが出来るようになった。

これによってブスと美男美女の差がより顕著になってしまった。

 

 

お侍さんの時代なら、美女だけが都会に引き抜かれ、派手な着物を身にまとい、有力なお侍さんと優秀な遺伝子を残す仕組みがあった。

そしてブスはブス同士で稲作を頑張っていればよかったのだ。

 

 

そして今、ブスでも我が物顔で街を歩ける時代になった。いや、そこまではいい。ブスにも街を歩く権利くらいはあっていい。なんならオシャレをしたり髪をキレイにしたりして、ブスを隠そうとする姿勢も嫌いじゃない。

 

しかし最近のブスには泥臭さが全くない。オシャレをしようとブスはブスなんだから、心まで奴らの真似事してちゃ誰にも相手されねーよ。

 

この際はっきり言うけど、女のブス、目を覚ませ!

最近のブス女はブス男より精神終わってる奴が多いぜ。

 

ブス女が発狂する前に詳しく説明する。

 

諸悪の根源は「恋愛のファッション化」にある。

あいのり、韓流ドラマ、海外ドラマ、テラスハウスetc...

このようなオシャレな恋、ロマンチックな恋、それも、主に男性が女性にアプローチするシナリオを題材としたコンテンツが2000年代頃から台頭し、若い女性に爆発的にウケた。

つまり最近の女はこれらの影響をモロに受けたことになる。

これらのコンテンツに共通していることは、一般人でも共感しやすい設定が盛り込まれていること。

登場人物がとびきり可愛い女ではなかったり、恋愛に奥手だったり、一見地味な子だったり。

このリアルさが、ブスを勘違いさせている要因だと考えられる。

顔面の第一印象ではなく、共同生活を通じて女性の性格や仕草を好きになって男が夜景の見える場所で愛の告白をする。

2000年以降このシナリオのラブストーリーが多すぎる。

そしてブスが勘違いしてしまった。「女は顔じゃない」と。

まあ確かに顔が全てではないよ。でもさ、テレビドラマに出てる人達ってやっぱり美人なんだよ。

テレビの中ではそうでもないかもしれないけど、君たちとは違うの。

だからブスが顔面以外磨いてたってあんまりグッと来る男はいないよ。

男は単純だから顔と乳しか見てないからね。

街中見渡してみろよ。ブスがイケメン連れてる所あんまり見なくない?

逆にブス男と美女が手繋いで歩いてるのはそんなに珍しくないよね?

どういうことか分かるか?

男はなあ、少々ブスでも勇気出して美女にアプローチしてるんだよ。

自分がモテないのを棚に上げて草食系男子だの抜かすんじゃねーぞ。

君たちブスは馬鹿なTV番組に脳みそ溶かされて男が女にアプローチするのが当たり前だと思ってないかい?ましてやイケメンが。

あれは全部フィクションだから、ブスは泥臭くアプローチするのが基本だろ。

東京ラブストーリーを観ろ。「かーんち、セックスしよ!」と言ってのけるくらいの気概を持て。

「彼氏ほしー☆」とかほざいてる奴はいっぺんイケメンに交際を申し込んでこい。

付き合えたらラッキー、振られたら自分がブスだと自覚しろ。

 

 

かつて、人前に顔面を晒す(主にTVや映画)という事は美男美女か特別な才能を持った人間だけに許された特権だった。

しかし、A○B48の様なTVレベルではない人間にもスポットライトが当たるようになった事やSNSの普及によって誰もが顔面や私生活を晒すことに抵抗がなくなってしまった事、これらもまた、ブスの勘違いに拍車をかけている(男女共に)のは言うまでもない。

 

さて、ブスについて言及するのもこの辺にして、ブスの生きる術について考えていきたい。

 

まず全人類が美男美女の顔面を好きになってアプローチする。(これはごく自然なことなので恥じる必要はない。)

基本的には美男美女同士がくっ付く。

美男美女に振られることと、その他の人生経験から自分がブスであると自覚する。

ここでやっとブスとしての人生の幕開け。

 

ブスとして出来ることは男女共に大きく3つ

①オシャレをする

②身体を鍛える、引き締める

③ネタキャラにシフトしていく

 

しかし冒頭にも述べたように、ブスは何をしても多少の嫌悪感は持たれる。

残念ながら何をするにも顔が良い方が得だ。

時には「ブスのくせに」と揶揄されるだろう。

そんな逆風が吹きすさぶとき、もう一度思い出してほしい、自分がブスであること、そして世の中にはブスの方が多いことを。

それを思い出せたとき、ブスに優しくできそうな気はしないだろうか。

ブスとして共に頑張ってきたが何をしても嫌悪感を抱かれる。ブスであることは何も悪くないのに。

そんなとき、ブスとしての仲間意識がうまれ、ブスにも興味を持つことができるのだ。

今この社会に必要なのはブスとブスの歩み寄りに他ならない。

 

ブスの皆さんは今すぐインスタグラムを削除して現実を見なさい。

世の中のブスにもっと関心を示し、ブスの魅力を見つけられるよう努力しよう。

その魅力をお互いに認め合い、ブス同士仲良く暮らしていこう。

 

以上がブスとして幸せに生きる術です。さようなら。

 

これが私の生きる道/ PUFFY