割と幼い頃から人を笑わせるのが好きだった。
他人が笑ってくれると自分の存在を認められたような気になるのかもしれない。
中学校、特に1年時のクラスには天才的に面白い友達が何人もいた。
誰も予想できないような言動をする彼らに憧れて僕も同じように振る舞った。
これくらいの頃から、人前で裸になったり大声で下ネタを叫んだりする事が恥ずかしくなくなった。
周りが笑ってくれる快感が、恥ずかしさを大きく上回ったのだと思う。
同時に一部の育ちの良い人間には良く思われていなかったと思う。
それは高校、大学と進むにつれて顕著になった。
高校くらいになるとモテるとかスクールカーストとかを気にし始めるからなのだろうか。
頭おかしい=面白いというのが中学での僕の感覚だったが、高校ではそれは通用しなかった。
スカした奴が多かった。
イジられキャラがいて、そいつをイジるくらいしか出来ない奴らが「俺たち面白いぜ」感を醸し出してきた。
バリアを張って、自分のプライドを守りながら芸人の真似事やイジりをする奴らがクラスのスターになる様が気持ち悪かった。
そんな奴らが多かったけど、中学の頃僕が憧れた彼等のように奇想天外な言動をする人も数人いた。
しかし頭おかしい=面白いとはならなくて、頭おかしい奴らが気持ち悪いことをしていると認識されていた。
嘲笑われていた。
見下した笑い、ある種差別的な笑いを浴びせられていた。
周囲の反応が中学までのそれとはまるで違うものに感じた。
振り返ると高校時代は見下されることが多かったように思える。
そんな身体でラグビーできるの?笑
潰されてそうだよね笑
俺の方がゴツくね?笑
いっつもエロい事ばっか考えてるの?笑
女子ウケよくないよ笑
気持ち悪いんだけど笑
サッカーしてた方が良かったんじゃない?笑
"意外と"筋肉あるんだね笑
まあ筋トレしてない俺の方が筋肉あるけどね笑
てか、まだ部活やってんの?笑
勉強してるんだから静かにしてくれない?笑
大学受かったんだ、まあ文系で私立なら簡単そうだよね笑
てか、東京の私大って親不孝だよね笑
大学ではそういうキャラやめた方がいいよ笑
うるせえ。
別に僕が凄いとか面白いとかって思ってる訳じゃないけど、僕以下のボンクラ共が上から講釈垂れてきたのは本当に癪だった。
勿論素直に僕と仲良くしてくれる人もいたけど、何となく見下しながら近寄って来る奴が多かった。
スカした顔して何でもできる風を装って面白い風の事してる奴らに何故人気があったのか未だに納得できない。
高校時代は友達は結構いたと思うけど、卒業しても連絡を取ったり会ったりしている人は中学に比べてかなり少ない。
偏差値以上にプライドが高いなんちゃって進学校に行ってしまったことを後悔しているし、そこへしか行けなかった自分を情けなく思う。
大学は言うまでもなくふざけた世界だ。
だからこそ大学で出来た気の合う友人というのは貴重で大切な存在だが、大半のモテる事しか頭にない連中とは馬が合うはずがない。
シャツの袖に腕を通さない様なヘンテコな格好してる奴が笑われないで、寧ろそれを笑っている僕が変な奴だと指をさされる。
カッコつけてるダサい奴らが僕みたいな奴を愚かだと嘲笑うどころか、邪魔者だと切り捨てる。
声がデカくて性格が明るいだけの能無し(だいたいWANIMA好き)が、酒の席で僕に無茶振りしたり下手なイジリをすることで相対的に評価を上げようとする。
僕は大学で気持ち悪がられるか嘲笑われるかのピエロに成り果ててしまった。
そんな惨めな人生でいいのかと言って来る奴がいる。
やかましい。
女を抱くためにカッコつけるくらいだったらシコりながらジャグリングでもやってやるわ。
誰が何と言おうと女ウケ狙って訳の分からん服装してたり、カラオケで3代目うんこブラザーズ(3代目J Soul Brothersのことです)やらfuck number(back numberのことです)やらを歌ったりする奴らを否定し続けるし、見てくれやステータスにしか興味を示さないで臭いものには蓋をするような女や、男ウケ狙ってカラオケでjaiko(顔がジャイ子に似ているaikoのことです)歌ったりするような女にはチンコと中指立てて生きていく。
中学時代に感じた面白さ、高校時代に感じた違和感、大学で感じた嫌悪感が間違っていなかったと証明し、今まで僕を嘲笑ってきた連中を逆に嘲笑ってやるまでは死ねない。
カッコつけないカッコ良さを大切にしていきたい。
♪青空 / THE BLUE HEARTS
さようなら。